指しゃぶり・舌癖が歯並びに与える影響とは?やめさせ方と小児矯正の目安を徹底解説
2026年5月25日
本記事では、指しゃぶり・舌癖が歯並びに与える具体的な影響、やめさせるための実践的な方法、そして小児矯正を始める目安まで、幕張歯科・矯正歯科の院長・細井真衣が詳しく解説します。
指しゃぶりはいつまで大丈夫?歯並びへの影響が出る年齢とは
3歳までの指しゃぶりは、歯並びへの影響はほぼありません。問題になるのは、4〜5歳以降も日常的に続けている場合です。
赤ちゃんの指しゃぶりは、胎児期から見られる自然な行動です。指しゃぶりには鼻呼吸を促進し、上顎や気道の成長を助ける作用もあるとされており、乳児期の指しゃぶりは全く問題ありません。
ただし、乳歯の奥歯が生えそろう2歳過ぎから、長時間・強い力での指しゃぶりは歯並びや噛み合わせに影響が出始めます。特に3歳を過ぎても頻繁に続けている場合は注意が必要です。
4歳を過ぎると子どもの自我が芽生え、大人がやめさせようとしてもなかなか直らないケースが増えるとされています。そのため、指しゃぶりは4歳までにやめさせることが理想です。
- 0〜2歳:自然な行動。歯並びへの影響はほぼなし
- 3歳:乳歯列への影響が出始める可能性あり。声かけを始める時期
- 4〜5歳:永久歯の生え変わりに影響するリスクが高まる。積極的な対応が必要
- 5歳以降:自然にはなくなりにくい。歯科医院への相談を強く推奨
短期間・低頻度の指しゃぶりであれば影響は小さいですが、長時間・毎日続く場合は歯並びの問題が固定化しやすくなります。頻度と期間の両方を意識して観察することが大切です。
指しゃぶりが歯並びに与える具体的な影響は何か?
指しゃぶりが長期間続くと、開咬・出っ歯(上顎前突)・叢生・交叉咬合の4種類の不正咬合が起こりやすくなります。
指しゃぶりによって指で前歯を押す癖がつくと、以下のような不正咬合を引き起こします。
開咬(かいこう)とは
奥歯は噛み合っているのに、前歯が噛み合わず上下の間に隙間ができる状態です。指しゃぶりで前歯が前方に押し出されることが主な原因です。開咬になると、前歯で食べ物を噛み切れなくなるほか、サ行・タ行・ラ行などの発音が不明瞭になることもあります。
出っ歯(上顎前突)とは
指を吸う力によって上の前歯が前方に傾き、突出した状態になります。強い吸引力が続くと歯だけでなく歯を支える骨ごと前方に出てしまうケースもあります。乳歯の位置は永久歯の生え方のガイドになるため、永久歯の歯並びにも悪影響が及ぶことがあります。
叢生(そうせい)・狭窄歯列弓とは
指しゃぶりで下の前歯を押し続けると、歯並びのアーチが狭くなり、歯がガタガタに並ぶ「叢生」になることがあります。また、強い吸引力が奥歯を内側に押す力として働き、歯列弓が狭くなる「狭窄歯列弓」を引き起こすこともあります。永久歯が生えるスペースが不足し、歯並びが乱れるリスクが高まります。
交叉咬合(こうさこうごう)とは
指しゃぶりで歯を一定方向に押し続けると、上下の奥歯が横にずれて中心が合わない状態になります。左右の顎のズレや顔の非対称につながることもあり、早期対応が重要です。
さらに、歯並びの乱れは口呼吸の習慣化にもつながります。前歯が出て口が閉まりにくくなると、口呼吸が常態化し、虫歯・歯周病・免疫力低下などの二次的リスクも生じます。
舌癖とは何か?指しゃぶりとの違いと歯並びへの影響

舌癖とは、無意識に舌で歯を押したり、飲み込む際に舌を前に突き出したりする癖のことです。指しゃぶりと同様に、長期間続くと開咬・出っ歯・受け口などの不正咬合を引き起こします。
本来、口を閉じているときの舌の正しい位置は、前歯の根元の歯ぐきのふくらみ(「スポット」と呼ばれる部分)です。
舌癖の主な種類
- 舌突出癖:飲み込む際や発音の際に舌を前に突き出す癖。幼児型嚥下が成長後も残ることで起こる
- 低位舌:舌が常に下顎の位置に置かれている状態。口呼吸と関連しやすい
- 異常嚥下癖:飲み込む際に舌が前に出てくる癖
- 舌を歯で噛む癖:上下の歯の間から舌を出したり、舌を歯でかむ癖
舌癖が引き起こす歯並びの問題
舌突出癖があると嚥下・発音の際に舌が歯を押し続けるため、開咬・上顎前突(出っ歯)・下顎前突(受け口)のリスクが高まります。特に開咬になると、舌を出さなければ発音や嚥下ができなくなり、さらに状態が悪化する悪循環に陥ることがあります。
舌癖は指しゃぶりが原因で生じることもあります。指しゃぶりで上下の歯の間に隙間ができると、その隙間に舌を差し込む癖がついてしまい、舌癖へと移行するケースがあります。
また、舌癖は矯正治療の妨げにもなります。舌癖があるまま矯正治療を行うと治療期間が長くなったり、治療終了後に後戻りしてしまう可能性があります。矯正と並行して舌癖の改善に取り組むことが不可欠です。
指しゃぶり・舌癖をやめさせる方法は?年齢別の対策
やめさせる基本は「叱らず、代替手段を与え、ほめる」こと。年齢に応じたアプローチで、無理なく習癖を卒業させましょう。
3歳頃までの対策
- 手をつなぐ・スキンシップを増やす:指しゃぶりは安心感を求める行動のため、代わりの安心感を与えることが効果的
- 気分転換・遊びへの誘導:手を使う遊びに誘い、自然に口から指が離れるよう工夫する
- 話しかけ・関わりを増やす:退屈や孤独感が原因の場合、積極的なコミュニケーションで解消する
3〜5歳頃の対策
この時期は言葉の理解力が育ちます。指しゃぶりをした日はカレンダーに×印、しなかった日は○印を自分で記入させる方法も効果的です。
- 理由を説明する:「歯が前に出てしまうよ」と絵や写真を使ってわかりやすく伝える
- ごほうびシール作戦:指しゃぶりをしなかった日にシールを貼るなど、達成感を与える
- 絆創膏・手袋・防止クリーム:無意識にしゃぶるのを防ぐ物理的な方法も有効
- 保育園・幼稚園の入園タイミング:友達づきあいが広がることで自然にやめるケースも多い
5歳以降・なかなかやめられない場合
5歳を過ぎても指しゃぶりが続く場合は、自然にはなくなりにくいため、歯科医院への相談が必要です。歯科医院では、口腔内に装着するタイプの習癖防止装置(指に金属製のサックをはめる方法など)の使用を検討します。
舌癖のやめさせ方:MFT(口腔筋機能療法)
舌癖の改善には、MFT(Myofunctional Therapy:口腔筋機能療法)が有効です。
- 正しい嚥下の習得:舌をスポットに置いて飲み込む練習
- 舌筋トレーニング:ストローやスティックを使った具体的な筋力強化
- べろガード(舌突出防止装置):舌が前歯を越えて出てこないよう遮る固定式装置。矯正治療と併用することで効果的
MFTは自宅でのトレーニングが重要です。わかりやすいテキストを使用し、親子で楽しみながら取り組めるトレーニング指導を行っています。自宅でのトレーニングを怠ると治療が長引くため、継続が大切です。
幕張歯科クリニック(千葉市美浜区)
癖の改善とあわせて歯並びへのアプローチが必要なケースもあります。当院では、お子さまの成長段階に応じた治療の選択肢についてご案内しています。気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
小児矯正はいつから始めるべき?治療の目安と種類

小児矯正は、問題の種類によって開始時期が異なります。受け口は3歳頃から、顎の拡大は混合歯列期(6〜12歳頃)が目安です。
子どもの矯正治療は、成長段階を活かして顎の大きさを整え、永久歯がきれいに並ぶよう導くことが目的です。成長段階ごとに適した矯正方法が異なります。
乳歯期(3〜6歳頃)の矯正
この時期に始めるべき矯正治療は主に受け口(下顎前突)の治療です。下顎の過成長は遺伝することが多く、早期発見・早期対応が重要です。低位舌や口呼吸が原因の場合は、ムーシールドやプレオルソなどのマウスピースを夜間と昼間1時間装着し、顎の骨や口内の筋肉の発達を助けます。
混合歯列期(6〜12歳頃)の矯正
乳歯と永久歯が混在するこの時期は、永久歯がきれいに並ぶスペースを確保するための顎の拡大が主な目的です。取り外し可能な「床矯正装置」や、固定式の「急速拡大装置」を使って顎を適切な大きさに成長させます。
永久歯列期(12歳以降)の矯正
永久歯が全て生えそろった後は、大人の矯正と同じ方法で歯の位置・歯並びを修正します。ワイヤー矯正・マウスピース矯正(インビザラインなど)から選択します。
矯正治療を始めるサインとは
- 前歯が噛み合わない(開咬):指しゃぶり・舌癖の影響が出ている可能性が高い
- 前歯が大きく前に出ている(出っ歯):上顎前突の早期治療が有効
- 下顎が前に出ている(受け口):3歳頃からの早期介入が推奨される
- 口がいつも開いている(口呼吸):低位舌・舌癖のサインである可能性
- 発音が不明瞭(特にサ行・タ行・ラ行):開咬・舌癖の影響が疑われる
幕張歯科・矯正歯科では、初診矯正相談(初診時3,300円)から始め、精密検査・診断(33,000円)を経て、お子さまの成長段階に合わせた治療プランを丁寧にご提案しています。「まだ早いかな」と思わず、気になるサインがあれば早めにご相談ください。
指しゃぶり・舌癖を放置すると大人になってから矯正が必要になる?

習癖を放置して不正咬合が固定化すると、大人になってからの矯正治療が必要になるケースが多くなります。早期対応で治療の負担を大幅に軽減できます。
子どもの頃に習癖を除去し、顎の成長をコントロールすることで、抜歯を伴う大がかりな矯正治療を回避できる可能性があります。早めに気づいて対応できた場合、簡単なアドバイスや口腔体操だけで改善し、矯正治療を回避できた例もあります。
一方、成長が完了した大人の矯正では、骨格が出来上がっているため顎はほぼ大きくなりません。歯のガタガタや出っ歯を治すためには抜歯矯正が必要になるケースも多くなります。
大人になってからの矯正治療の選択肢
幕張歯科・矯正歯科では、大人の矯正として以下の治療を提供しています。
- インビザライン(マウスピース矯正):880,000円〜1,100,000円。透明で目立ちにくく、取り外し可能。アプリで歯の移動シミュレーションを確認できる
- ワイヤー矯正:770,000円〜880,000円。幅広い症例に対応できる実績ある治療法
また、噛み合わせや歯並びの問題から顎関節症を抱えているケースも少なくありません。同院では矯正前の初期治療としてスプリント療法(自費)を実施し、顎関節症に由来する頭痛・肩こり・顎の痛み・歯ぎしりなどの改善を図ったうえで矯正を進める体制が整っています。
矯正治療後も後戻りのリスクがあるため、保定装置を用いたメンテナンス体制で長期的な歯並び維持をサポートしています。
幕張歯科・矯正歯科で相談するメリットとは?
幕張歯科・矯正歯科は、千葉市美浜区で大人の矯正を得意とする総合歯科医院です。矯正だけでなく、虫歯・歯周病治療・抜歯対応まで院内で完結できる体制が大きな強みです。
矯正専門クリニックでは対応が難しいこともある虫歯治療・歯周病治療・抜歯まで一括管理できるため、矯正治療前に口腔環境を整えることで治療中のトラブルリスクを軽減します。
- インビザライン導入:世界的に高いシェアを誇るマウスピース型矯正装置を採用。目立ちにくく衛生的
- アプリ活用:歯の移動シミュレーションで治療の進行状況を見える化
- スプリント療法(自費):顎関節症への配慮と初期治療を実施
- 明確な料金体系:初診矯正相談3,300円、精密検査・診断料33,000円。デンタルローン・振込対応あり
- 通いやすい立地:イオンタウン幕張西2階、大型駐車場あり(医院負担)、土曜診療、夜18時まで診療
「子どもの指しゃぶりが心配」「舌癖があるかもしれない」「歯並びが気になってきた」という方は、まず初診矯正相談からお気軽にご相談ください。成長段階に合わせた最適な治療プランをご提案します。
📍 幕張歯科・矯正歯科
千葉市美浜区 イオンタウン幕張西2階
🚗 大型駐車場あり(医院負担)|🗓 土曜診療あり|🕕 夜18時まで診療
初診矯正相談:3,300円(初診時)
よくある質問
指しゃぶりは何歳までなら歯並びに影響しませんか?
3歳までの指しゃぶりは、歯並びへの影響はほぼありません。問題になるのは4〜5歳以降も日常的に続けている場合です。3歳を超えたら少しずつやめさせる声かけを始めましょう。
指しゃぶりをやめさせるにはどうすればいいですか?
叱らず、代替手段を与え、ほめることが基本です。手をつなぐ・ごほうびシール作戦・絆創膏などが有効です。5歳以降もやめられない場合は歯科医院への相談をおすすめします。
舌癖と指しゃぶりはどう違いますか?
指しゃぶりは指を口に入れる習癖、舌癖は舌で歯を押したり突き出したりする習癖です。指しゃぶりが原因で舌癖が生じることもあり、両者は関連しています。どちらも歯並びに悪影響を与えます。
舌癖は自分で治せますか?
MFT(口腔筋機能療法)のトレーニングを自宅で継続することで改善できますが、歯科医院での指導が必要です。正しい舌の位置・嚥下の方法を専門家に習い、自宅でも根気強く練習することが大切です。
小児矯正はいつから始めるべきですか?
受け口は3歳頃から、顎の拡大は6〜12歳の混合歯列期が目安です。問題の種類によって開始時期が異なるため、気になるサインがあれば早めに歯科医院で相談することをおすすめします。
指しゃぶりをやめたら歯並びは自然に治りますか?
早期(乳歯列の段階)にやめられれば、自然に改善するケースもあります。ただし永久歯への影響が出ている場合や、開咬・出っ歯が固定化している場合は矯正治療が必要になることがあります。
舌癖があると矯正治療に影響しますか?
舌癖があると矯正治療の期間が長くなったり、治療後に後戻りするリスクが高まります。矯正治療と並行してMFTや舌突出防止装置(べろガード)を使用することが効果的です。
口呼吸と舌癖は関係ありますか?
口呼吸は舌を下顎の位置に置く「低位舌」を引き起こし、舌癖の原因になります。アレルギー性鼻炎や慢性的な鼻づまりがある場合は、耳鼻科での治療も並行して検討しましょう。
大人になってからでも矯正で歯並びは治せますか?
大人になってからでも矯正治療で歯並びを改善できます。ただし成長が完了しているため抜歯が必要になるケースもあります。幕張歯科・矯正歯科ではインビザライン(880,000円〜)とワイヤー矯正(770,000円〜)から選択できます。
矯正治療後に後戻りしないためにはどうすればいいですか?
矯正治療後は保定装置を使用し、定期的なメンテナンスを続けることが重要です。舌癖や口呼吸などの習癖が残っていると後戻りのリスクが高まるため、習癖の改善も並行して行いましょう。
まとめ
指しゃぶりは3歳までなら問題ありませんが、4〜5歳以降も続く場合は開咬・出っ歯・叢生などの不正咬合リスクが高まります。舌癖も同様に歯並びを悪化させ、矯正治療の妨げになります。まずは「叱らず・代替手段・ほめる」アプローチでやめさせを試み、5歳以降も改善しない場合や歯並びの乱れが気になる場合は早めに歯科医院へ相談しましょう。早期対応が将来の矯正治療の負担を大幅に軽減します。
【著者情報】
細井 真衣

| 血液型 | A型 |
|---|---|
| 星座 | うお座 |
| 趣味 | テニス、旅行、ドライブ |
| 出身大学 | 東京歯科大学 |
| 専門 | 一般歯科 |
経歴
| 東京歯科大学 卒業 |
| 都内開業医にて臨床研修 修了 |
| 医療法人社団 千友会 常勤歯科医師として勤務 |
| 幕張歯科・矯正歯科 院長就任 |
メッセージ
来院された患者さんが笑顔で帰られるような治療を心掛けています。分からないこと、気になったことがあればなんでもご相談ください。
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