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コラム

柔らかい食事が歯並びを悪くする?顎を育てる食生活のポイント

2025年11月20日

現代の食生活が子どもの顎の成長に与える影響

お子さんの歯並びについて、気になったことはありませんか?

近年、歯並びのガタつきが見られる子どもが非常に増えています。その背景には、食生活の大きな変化があると考えられているのです。カレー、ハンバーグ、オムレツ、スパゲティなど、子どもたちが好む料理の多くは、あまり噛まなくても食べられるやわらかいものばかりになっています。

実は、やわらかい食べ物ばかりを摂取していると、噛む力が鍛えられず、顎の成長に悪影響が出てしまう可能性があります。顎が十分に発達しないと、歯がきれいに並ぶためのスペースが不足し、将来的にデコボコの歯並びになってしまうリスクが高まるのです。

柔らかい食事が歯並びを悪化させるメカニズム

では、なぜ柔らかい食事が歯並びに影響するのでしょうか?

顎の骨は、よく噛むことで筋肉や骨が刺激され成長していきます。しかし、現代の食事はあまり噛まずに飲み込めてしまうものが多く、食事にかける時間も短くなってきています。研究によると、戦前に比べて咀嚼回数や食事にかける時間がおよそ半分に減少しているという報告もあるのです。

顎の発達と歯が並ぶスペースの関係

顎が十分に成長しないと、永久歯が生える際に並びきらず、歯並びが悪くなって生えることになります。歯の大きさに対して顎が細い傾向がある現代の子どもたちにとって、これは深刻な問題です。

顎は生まれてから15歳くらいまで成長すると言われています。生後6ヶ月ごろに乳歯が生え始め、生後2歳半くらいまでに乳歯20本がほぼ生えそろいます。その後、6歳頃から永久歯が生えてくるスペースが確保され、12歳頃までには最後の永久歯となる第二大臼歯が生えそろい、14歳頃になると永久歯の歯並びが完成する「永久歯列期」となります。

柔らかい食事がもたらすその他の悪影響

柔らかいものばかり食べることによる影響は、歯並びだけではありません。咀嚼機能の低下、味覚の低下、口呼吸の増加、肥満、さらには消化不良など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

特に口呼吸は注意が必要です。口周りの筋肉が衰えると、口を開けたままになるケースが多くなり、口内が乾燥しやすくなって虫歯や歯周病を発症するリスクも高まります。また、口呼吸をすると、舌が下顎に沿ったまま格納される状態になり、上顎の成長を阻害してしまうことにもつながるのです。

顎を育てる食生活のポイント

それでは、どのような食生活を心がければ良いのでしょうか?

食物繊維を多く含む食べ物を積極的に取り入れる

顎の成長や歯並びに良い影響を与える食べ物の一つが、食物繊維を多く含む食べ物です。食物繊維を多く含む食べ物は、顎をしっかりと動かして噛む必要があるため、子どもの顎を鍛えて成長を促進したり、歯並びを良くしたりするのに適しています。

具体的には、さつまいも、レンコン、にんじん、小松菜、ほうれんそう、こんにゃく、キャベツ、大豆、たけのこ、なし、りんご、ごま、アーモンド、きのこなどが挙げられます。これらの食材を日常の食事に取り入れることで、自然と噛む回数を増やすことができます。

硬さよりも噛む回数が重要

「硬い食べ物を積極的に摂取して歯を強くしよう」とお考えの方もいるかもしれません。しかし、実は顎を鍛えるためには、食べ物の硬さよりも噛む回数が重要なのです。

急に硬いものを噛んで顎や歯を痛めてしまうことがあるので注意が必要です。日頃の食事も姿勢や食べ方に気を付けながら、噛む力に合わせて徐々にトレーニングをしていくことが大切です。

調理法の工夫で噛む回数を増やす

普段の食事を楽しく食べながらトレーニングできるよう、食材の調理法を工夫してみましょう。食材を少し大きめに切ったり、生で食べても問題ない食材を少し歯ごたえが残るよう調理したりするなど、ちょっとした工夫で噛む回数を増やすことができます。

ハンバーグやチャーハン、餃子などに根菜を混ぜてみるなど、普段の食事にプラスαをするだけでも効果的です。野菜や果物などはある程度硬さのあるものが多く、なおかつビタミンやミネラル、食物繊維などさまざまな栄養素が含まれているため、栄養バランスの面でも優れています。

食事中に気をつけたい習慣

水分で流し込まない

食べ物をよく噛まずに水分で流し込んでしまっては、噛む力はつきません。食後に飲む、しっかりと噛んで飲み込んでから飲むなど、水分で流し込まずに意識して噛む習慣をつけることが大切です。

やわらかいものはあまり噛むことがないため、満腹感を得るまでに時間がかかります。その結果、食事量が多くなって肥満につながる可能性もあります。よく噛むという行動は、満腹中枢を刺激し、少ない食事量でも満腹感を得やすくなることにつながるのです。

正しい姿勢で食事をする

食事時の姿勢も非常に重要です。首・顔など食べる機能に関する筋肉は身体に支えられているため、姿勢が歪んでしまうと唇・舌の動きや顎の位置に大きく影響します。

猫背だったり、何かにもたれているような姿勢では、体が安定せず、食べる機能をうまく使えません。姿勢が歪まないように、また足がぶらぶらしないように椅子と机の高さを調整する、踏み台を置くなどの調整をしましょう。

楽しい食卓環境を作る

楽しく食事することも心がけましょう。ピリピリした雰囲気の食卓では、下を向いたり横を向いたりしてしまうもの。ストレスが多いと消化吸収にも影響してしまいます。

赤ちゃんはお母さんのおなかの中にいるときの指しゃぶりや、生まれてから母乳を吸うことで、噛むトレーニングを行っています。乳歯が生えそろう2歳から3歳ころまでには噛むための準備ができ、5歳から6歳になる頃には噛む力がついてきます。成長段階に合わせて、焦らずに進めていくことが大切です。

歯並びを悪くする生活習慣にも注意

食事以外にも、歯並びを悪くする生活習慣があります。

指しゃぶりや口呼吸

指しゃぶりや口呼吸、柔らかい食べ物ばかり食べることが習慣化してしまうと、歯並びを悪くするリスクが高まります。指しゃぶりは4歳から5歳までにやめることができれば、歯並びが自然と正しい位置に戻ろうとするので特に問題ありませんが、5歳を過ぎても指しゃぶりをやめられない場合、矯正治療が必要になる可能性がとても高くなります。

舌の癖にも要注意

口を閉じている間、舌先が歯の裏に当たってしまっている「舌癖」や、食事を飲み込む際に舌が前側に出て行ってしまう「逆嚥下」も、歯並びを悪くする原因となります。

普通、舌先は上の前歯の付け根より少し手前に当たっていなければなりません。舌が常に歯に触れている状態の場合は要注意です。歯に不自然な圧力をかけてしまうため、歯が前に出てしまうなどの弊害を生み出してしまう可能性があります。

小児矯正という選択肢

食生活の改善と並行して、小児矯正を検討することも一つの方法です。

小児矯正の2つの段階

子どもの矯正治療は、大きく分けて「Ⅰ期治療」と「Ⅱ期治療」の2段階に分かれます。Ⅰ期治療では、口呼吸、舌癖、逆嚥下などの習慣を改善するために「歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)」を使用します。

Ⅰ期治療は、歯を直接動かすのではなく、習慣の改善から歯並びを悪化させないようにするトレーニングを通じて理想の歯並びに近づけていく方法です。歯並びの状態によってはⅠ期治療のみで完了する場合もあります。

Ⅱ期治療は、歯並びが悪い、歯が回転してねじれた状態で生えてきた、上下の歯がうまく噛み合わないなどの問題がある場合に必要となります。永久歯が生えそろった後に、すべての歯に矯正装置を装着し、理想的な歯並び、かみ合わせを目指す治療です。

小児矯正を始める適切な時期

小児矯正は、歯並びを整えるというよりは、上下の顎の位置を調整し、歯が並ぶスペースを確保するために顎を拡げるのが目的です。将来的に永久歯がきれいに、そして健康的に並ぶようにするために行うので、乳歯から永久歯への生え替わりの時期に開始するのが効果的です。

成長を利用して上下の顎を調整すれば、将来的に歯が並ぶスペースを確保するために永久歯を抜く可能性を低く抑えられます。お口の状態によって、効率よく矯正歯科治療を行える開始時期が異なりますので、お子さんの歯並びが気になる方は早めに専門医に相談することをおすすめします。

むらせ歯科幕張院の小児矯正について

当院では、透明なマウスピースを用いた矯正治療を提供しています。

インビザラインによる目立ちにくい矯正

世界的に高いシェアを誇るインビザライン(マウスピース型カスタムメイド矯正装置)を導入しており、透明で目立ちにくく、取り外し可能なため口内の違和感を最小限に抑えられるという特徴があります。

食事を楽しみながら、マウスピースを外せば歯磨きや装置の洗浄も簡単に行える利点があります。アプリを活用した患者と医院のコミュニケーションも特徴の一つで、スライドショーを使って歯の移動軌跡をチェックでき、マウスピースの交換時期のお知らせにも役立っています。

虫歯・歯周病治療にも対応

当院は矯正治療だけでなく、虫歯や歯周病などの治療にも対応しています。矯正治療を始める前に口内環境の維持が重要であるため、まずは虫歯や歯周病がないかチェックし、必要があれば病気の治療から始めます。

矯正専門クリニックでは虫歯や歯周病の治療まで対応しないケースが多い中、当院ではこれらの治療も行っている点が特徴です。

顎関節トラブルへの配慮

歯並びや噛み合わせの悪さから生じる顎関節トラブルに対しても、初期治療としてスプリント療法(別途費用11万円・税込)を実施することが可能です。これにより、顎関節症起因の頭痛や肩こり、顎の痛みや疲れ、歯ぎしり、顎の異音などの改善が期待できます。

治療の流れと費用

矯正治療の流れは、まず矯正相談からスタートし、資料取り(口の状態や身体の状態を把握するための検査)、診断(資料の診断結果の説明)を経て、治療に移ります。

治療には予防矯正と本格矯正があり、永久歯がすべて生え揃う前のお子様は予防矯正から始める場合があります。費用は予防矯正が440,000円、本格矯正は唇側マルチブラケット矯正が770,000円から880,000円、マウスピース矯正が880,000円から1,100,000円(いずれも税込、患者によって金額は異なる)です。

治療後はメンテナンス・保定治療を行い、きれいに並んだ歯並びを維持します。歯並びというのは永久的なものではなく、加齢変化で徐々にでこぼこが出てくるものです。アンチエイジングの意味でも、きれいに並んだ歯をずっときれいに維持するためには保定装置を用いたメンテナンスが必要になります。

まとめ:今日から始める顎を育てる食生活

柔らかい食事が歯並びに与える影響について、ご理解いただけたでしょうか?

現代の食生活は確かに便利で食べやすくなっていますが、それが子どもたちの顎の発達や歯並びに影響を与えている可能性があります。しかし、日々の食事に少し工夫を加えるだけで、顎の成長を促し、将来的な歯並びの問題を予防することができるのです。

食物繊維を多く含む食材を積極的に取り入れ、調理法を工夫して噛む回数を増やすこと。水分で流し込まず、正しい姿勢で楽しく食事をすること。これらの習慣を今日から始めてみませんか?

また、指しゃぶりや口呼吸、舌の癖などの生活習慣にも注意を払い、必要に応じて専門医に相談することも大切です。お子さんの健やかな成長と美しい歯並びのために、食生活から見直してみましょう。

むらせ歯科幕張院では、お子様の歯並びや顎の発達に関するご相談を承っております。透明なマウスピースを用いた目立ちにくい矯正治療から、虫歯・歯周病治療、顎関節トラブルへの対応まで、総合的なサポートを提供しています。お子様の将来の健康な歯並びのために、まずはお気軽にご相談ください。

 

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