抜歯後すぐインプラントは可能?即時埋入のメリットと適応条件を解説
2026年03月30日
「歯を抜いた後、すぐにインプラントを入れられるの?」
抜歯が必要と診断されたとき、多くの方がこんな疑問を持たれます。
従来のインプラント治療では、抜歯後に数ヶ月待ってから手術を行うのが一般的でした。しかし近年、抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入」という治療法が注目されています。
この記事では、抜歯後すぐにインプラントを埋入する治療法について、メリットや適応条件、治療期間の違いを詳しく解説します。治療のタイミングで迷っている方の参考になれば幸いです。
抜歯即時埋入とは?従来の治療法との違い

抜歯即時埋入とは、文字通り歯を抜いたその日にインプラント体を埋め込む治療法です。
従来のインプラント治療では、細菌感染を防ぐため抜歯後に骨や傷の回復を2~3ヶ月待ってからインプラントを埋入する流れが主流でした。抜歯後は歯茎の治癒を待つ場合は1~2ヶ月、歯茎と骨の治癒を待つ場合は3~4ヶ月、完全に治癒するのを待つ場合は6ヶ月以上経過してから手術を行います。
しかし近年では、インプラントと骨が結合しやすいチタンが開発され、抜歯後の骨が治ろうとする反応を利用することで、インプラント体とあごの骨との強固な結合が促進されることが研究で明らかになりました。
一定の条件を満たし、洗浄や消毒など処置をしっかり行なっていれば、抜歯後すぐにインプラントを埋めることができるようになったのです。
これにより、従来のインプラント治療に比べて手術回数や治療期間の短縮につながり、患者様の身体的・精神的負担を軽減することが可能になりました。
抜歯即時埋入の6つのメリット
抜歯即時埋入には、患者様にとって多くのメリットがあります。
①治療期間を大幅に短縮できる
最大のメリットは、治療期間の短縮です。
抜歯後の治癒期間を待つ必要がないため、従来法と比べて数ヶ月程度治療期間を短くできる場合があります。抜歯と同時にインプラントを埋入するので、外科手術が1回で済み、通院回数を減らすことができます。
②手術回数が少なく身体への負担が軽い
抜歯即時埋入では抜歯窩(抜歯後の歯茎の穴)を利用するので、従来のように歯肉を切開する必要がありません。
外科手術が2回必要になる従来法に比べ、心身の負担が大きく減ります。抜歯した部分にインプラントを埋入するため、歯ぐきの切開をする必要がなく、痛みや腫れが少ないのも特徴です。
③骨が痩せるのを防げる
抜歯後の歯槽骨は噛む刺激がなくなることで、骨吸収が起こる(骨量が減少してしまう)場合があります。
抜歯即時埋入は、抜歯と同時にインプラントを埋入することにより、抜歯した部分の骨の吸収を抑えることができます。これにより、従来法では必要だった骨を増やす処置を回避できるケースもあります。
④術後の腫れや痛みが少ない
歯茎を大きく切開しないため、術後の腫れや痛みが従来法に比べて少ないとされています。
麻酔がしっかり効いていれば、手術中の痛みもほとんど感じません。術後も痛み止めでコントロールできる程度で済むことが多いです。
⑤歯がない期間が短い
抜歯即時埋入では、インプラント体の埋入から仮歯の装着までをその日のうちにできるケースも多くあります。
歯がない期間が短いので、見た目への影響がほとんどありません。特に前歯など審美的に重要な部位では、この点が大きなメリットになります。
⑥即時的に見た目を回復できる
条件が整えば、抜歯と同時に仮歯を装着することも可能です。
これにより、食事や会話が思うように出来なかったり、見た目を気にするストレスを軽減できます。ただし、すぐに噛む機能を完全に回復できるものではなく、審美面や発音のしにくさを補うためのものという位置づけです。
抜歯即時埋入のデメリットと注意点

メリットの多い抜歯即時埋入ですが、いくつかのデメリットや注意点もあります。
①適用できないケースがある
すべての方に適用できるわけではありません。
顎の骨の厚みが不足している場合や、骨がやわらかい場合は適応にならないことがあります。また、歯周病に罹患していたり、患部周辺の歯に虫歯がある場合も適用が難しくなります。
歯ぎしりや食いしばり癖のある方、噛み合わせが悪い場合も、インプラント埋入直後に過度な力がかかってしまうと、骨とインプラントの結合が得られない可能性があるため注意が必要です。
②感染リスクが通常に比べて高い
抜歯とインプラントを同時に行うため、感染症対策をしっかり行なっている歯科医院でないと感染症のリスクが高まります。
細菌感染を起こすと、骨とインプラントが結合しないトラブルが起きる可能性があります。そのため、洗浄や消毒など処置を徹底して行うことが重要です。
③対応できる歯科医院が限られている
抜歯即時埋入は、歯科医師の高度な技術や知識が必要になるため、行なっていない歯科医院もあります。
治療できる歯科医院が限られているため、事前に対応可能かどうか確認する必要があります。
④費用が高額になる場合がある
高度な技術と設備が必要なため、従来法に比べて費用が高額になる場合があります。
ただし、手術回数が減ることで、トータルの費用は抑えられるケースもあります。
⑤不具合が起こった場合の修理が難しい
即時埋入後に問題が発生した場合、修正が難しいケースがあります。
そのため、事前の診断と計画が非常に重要になります。
⑥食事の制限がある
仮歯を装着できた場合でも、柔らかい食べ物なら手術当日から噛むことはできますが、これまでと全く同じように食事ができるわけではありません。
硬いものや粘着性の高いものは避ける必要があります。
抜歯即時埋入が可能な条件

抜歯即時埋入を受けるには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず、抜歯が必要なケースであることが前提です。歯周病や深い虫歯によって保存するのが困難な状態にある場合、抜歯が必要とされます。
次に、抜歯する部分に感染がないことが重要です。感染があると、インプラントが感染源となり歯周組織まで感染を広げる可能性があるため、まず感染部分の治療を行い、炎症を取り除いてからインプラント治療を考えるべきです。
また、抜歯部分の周りの歯が虫歯になっていないことも求められます。周辺に虫歯があると、患部の感染リスクが高まるためです。
あごの骨の厚みと高さが十分にあることも必須条件です。骨量が少ない場合は、必要に応じて骨補填(骨を補う処置)を行います。
初期固定がしっかり行えることも重要です。初期固定とは、インプラント埋入直後に骨とインプラントが固定されることで、これが得られないと治療の成功率が下がります。
さらに、定期的なメンテナンスに通えることも条件の一つです。インプラントは入れて終わりではなく、定期的なクリーニング、噛み合わせのチェック、歯ぐきの状態確認が大切です。
歯ぎしりなどの癖がないことも望ましいとされています。過度な力がかかると、インプラントの寿命に影響する可能性があるためです。
抜歯即時埋入の治療の流れ
実際の治療はどのように進むのでしょうか。一般的な流れをご紹介します。
①術前の検査・治療計画説明
インプラント手術を受ける前には、まず口腔内の状態を詳しく把握するために検査を行います。
問診やレントゲン撮影、虫歯や歯周病チェックなどがあり、CT撮影ではインプラントを埋入するために大切な骨の量や質、幅、高さを確認します。その資料をもとに担当の歯科医師が治療計画を作成し、診断結果とともにインプラント手術に関する内容やメリット・デメリット、注意点などについて説明されるのが一般的です。
②手術(抜歯・インプラント体埋入)
手術当日は麻酔を行い、インプラントを埋入する箇所の抜歯から始めます。
抜歯窩(抜歯後にできた穴)を細菌感染が起こらないよう綺麗に洗浄、消毒したのち、インプラント体の埋入処理です。このとき、顎の骨の量が少ない場合は必要に応じて骨補填(骨を補う処置)を行います。
最終的に、インプラント体の上部にアバットメント(人工歯の土台)もしくは仮歯を装着し、手術終了です。もし上手く固定ができなかった場合は、一旦仮歯は装着せず歯茎を縫合します。
③経過観察
インプラント体と顎の骨が結合するのに、約3~6ヶ月間の待機期間を設けるのが一般的です。
手術後は定期的に歯科医院へ通い、傷口や骨の状態の経過観察を行います。この期間中のメンテナンスが、治療の成功を左右する重要なポイントになります。
④人工歯(上部構造)の装着
インプラント体と顎の骨の結合が確認できたら、上部構造(人工歯)を装着します。
装着する際には、噛み合わせなどもチェックし、今後の不具合につながらないよう調整を行います。これでインプラントの抜歯即時埋入の治療は完了です。
幕張歯科・矯正歯科のインプラント治療の特徴
千葉市美浜区・イオンタウン幕張西2階にある幕張歯科・矯正歯科では、「できるだけ歯を残す」ことを前提に、それでも抜歯が必要な場合にインプラントを提案しています。
単に”インプラントが得意”というだけではなく、天然歯を守る姿勢を大切にしていることが大きな特徴です。
まずは「本当に抜く必要があるか」を見極める
最近、「十分な説明がないままインプラントを勧められた」という声も少なくありません。
当院では、保存できる歯は極力残し、納得できる説明を徹底し、他の選択肢(入れ歯・ブリッジ)も比較提示することを大切にしています。”インプラントありき”ではない姿勢が信頼につながっています。
コンピュータインプラントで安全性を高める
安全性を高めるために、歯科用CTによる三次元診断、専用シミュレーションソフト、ガイデッドサージェリーを導入しています。
CTで骨の厚みや神経の位置を正確に把握し、シミュレーションで埋入位置・角度・深さを事前設計します。その設計データをもとに作製されるガイド装置により、人為的ミスを最小限に抑えた手術を行っています。
結果として、手術時間の短縮、身体的負担の軽減、精度の高い埋入につながっています。
世界的に評価の高いメーカーを採用
使用するインプラントは、ストローマンとノーベルバイオケアといった、世界的に実績のあるメーカー製です。
長期的な臨床データが豊富で、信頼性の高いインプラント体を採用しています。
5年保証「ガイドデント」に対応
第三者保証機関「ガイドデント」による5年保証制度を導入しています。
偶発的な破損や脱落も保証対象で、転居後も全国の認定医院で対応可能という安心体制があります。インプラントは長く使う治療だからこそ、”術後の保証”は重要なポイントです。
基礎疾患がある方も相談可能
糖尿病・心臓病・高血圧などを理由に他院で断られたケースでも、状態を慎重に評価しながら検討します。
必要に応じて内科医の所見も参考にし、安全性を確認したうえで提案を行います。「断られた=不可能」とは限らない、という姿勢が特徴です。
メンテナンスを重視した長期管理
インプラントは入れて終わりではありません。
科学的根拠に基づいたメンテナンスプログラムで、インプラント周囲炎の予防管理を徹底しています。さらに、インプラントは他の健康な歯を削らず、隣の歯に負担をかけないという点でもメリットがあります。
噛む力を回復させることで、全身の健康にも良い影響が期待されています。
インプラント以外の選択肢も検討しましょう
抜歯後、治療せずに放置すると、抜いた箇所の隣の歯が倒れたり、かみ合う歯が伸びたりして歯並びとかみ合わせが悪くなります。
それにより、残っている歯への負担が大きくなってさらに歯を失う原因になるため、抜歯後は歯を補うことが望ましいです。歯を補う治療方法は、インプラント以外に「ブリッジ」と「入れ歯」があります。
ブリッジ
ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を土台にして、人工歯を橋のように架ける治療方法です。
失った歯の両隣の歯で人工歯をしっかり支えるため、安定感があり、かみ心地も自然なものになります。保険適用の素材もあるため、失った歯を補う治療方法の中でも取り組みやすいものです。
しかし、両隣の歯が健康な場合でも、大きく削る必要があります。また、ブリッジは、人工の歯と土台の歯との間に汚れがたまり、ケアを怠ると虫歯や歯周病になりやすいデメリットがあります。
入れ歯
入れ歯は、残っている歯にバネをかけて失った歯を補う治療方法です。
ブリッジのように歯を大きく削る必要がなく、どの位置の歯がなくなっても、失った歯の本数が多くても入れ歯の作製は可能です。ご自身で取り外しが行えるため、お手入れも簡単にできるのがメリットです。
しかし、バネをかけた歯に負担がかかったり、見た目が目立ったりすることがあります。また、インプラントやブリッジに比べて安定性が低く、噛む力も弱くなる傾向があります。
まとめ:あなたに合った治療法を選びましょう
抜歯後すぐにインプラントを埋入する「抜歯即時埋入」は、治療期間の短縮や身体的負担の軽減など、多くのメリットがある治療法です。
しかし、すべての方に適用できるわけではなく、骨の状態や感染の有無など、いくつかの条件を満たす必要があります。
幕張歯科・矯正歯科では、まず「本当に抜歯が必要か」を見極め、保存できる歯は極力残す姿勢を大切にしています。その上で、インプラントが最適と判断された場合は、コンピュータインプラントによる安全性の高い治療を提供しています。
イオンタウン幕張西2階という通いやすい立地で、大型駐車場完備、土曜診療あり、18時まで診療を行っています。買い物ついでに通える環境も、継続治療には大きなメリットです。
抜歯を提案されて不安になっている方、まずは歯を残せるか診断してほしい方、安全性を重視したインプラントを受けたい方、他院で断られたが諦めたくない方は、ぜひ一度ご相談ください。
不安を解消したうえで、最適な選択を一緒に考えていきましょう。






